今の社会は?

今の社会は?

聖句:ローマの信徒への手紙1512

1わたしたち強い者は、強くない者の弱さを担うべきであり、自分の満足を求めるべきではありません。2おのおの善を行って隣人を喜ばせ、互いの向上に努めるべきです。

 

今回与えられた聖句は、ローマの信徒への手紙からである。現代社会においてこのような社会になっているのだろうか。その答えはYES and NOである。一昔に比べれば、障がい者が社会に受け入れられ、女性の地位も獲得されてきた。しかし、差別はまだまだある。障がい者で言えば、20142月に発効された障害者権利条約にはたしてどれだけ守れているのであろうか。またインクルーシブ教育(障がい児と健常者が同じ学校で共に学ぶこと)をあげても、それにはたくさんの壁がある事実がある。さらに女性ではマアタハラと呼ばれる差別によって、出産を機に退職等を迫られ、会社に「出産は各家庭の責任、会社は配慮しない」という企業がまだ現代社会には残念ながらあるようだ。

今日の聖句に「わたしたち強い者は、強くない者の弱さを担うべき」とあるが、強いものは今、その強さを自己のために使っているのではないだろうか。そんな気がする。

先日ユーチューブでゴルゴ松本氏の命の授業を見た。その中でゴルゴ松本氏は「すべての命の始まりは女性なんだ。男も女もお母さんから生まれる。『始』の漢字は『女』に『台』と書く。出産も女性だ。だから女性を粗末に扱ったら絶対ダメなんだ。男は女を守り、尊敬しなくてはいけない」と。この言葉に強く心が打たれた。現代社会において、悲しいことに性的被害によって苦しむ女性がいる。そもそも人はだれかを求めるように作られたと思う。アダムとイブのように。しかし、一方的な感情でやるのは粗末にしているのと同じなのだ。そうでなく『互いが愛し合う』関係が重要ではないだろうか。また、性的だけでなく、すべてにおいて女性を敬うことは、辛くて命がけで、新たな小さな命を生む女性に対し、感謝することではないかと思う。それこそが男性に与えられた強さではないだろうか。今回の聖句では「強い者」の本当の意味を教えてくれている気がする。これら言葉を忘れずに生きていきたいと思う。アーメン